Proof of Heavenを読んで

Proof of Heaven: A Neurosurgeon's Journey into the AfterlifeProof of Heaven: A Neurosurgeon's Journey into the Afterlife
(2012/10/23)
Eben Alexander III M.D.

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Eben Alexander氏の Proof of Heaven, A Neurosurgeon's Journey into the Afterlifeを読んだ時の感想は、根本的な原因のわからない髄膜炎で重篤な状態になり、そこから奇跡的に回復した脳外科医が、昏睡状態の中で体験した臨死体験を語ったということで、かなり期待を持って読んだのだが、まず彼が罹患した髄膜炎自体が本当に重篤な状態だったのか、疑問に思った。昏睡状態になったというが、それは搬送時に痙攣を起こしていたり、興奮状態だったために、抗痙攣薬(鎮静剤)を投与されていたからだと思われたし、人工呼吸器管理下では鎮静をかけ続ける必要があったため、昏睡のように見られた状態が1週間も続いていたように推測されるからだ。恐らく、担当医は彼が覚醒する少し前に鎮静剤の継続投与を漸減・中止していたと推測される。血液検査からの炎症の程度は脳の状態の指標としてはあてにならないし、彼が体験した臨死体験というのは、髄膜炎という状況の中で脳が通常とは異なる賦活化を受け、奇妙な感覚を彼が感じただけのように思われた。しかし、そもそも、彼の細菌性髄膜炎の起炎菌がどのような感染経路で感染したかは不明であり、彼のような健常成人での発症例は確かに珍しいと思われるが、医学の臨床では、原因不明や著しい個人差などは日常茶飯事である。彼の同僚や彼の治療にあたった医師の多くが彼の回復を奇跡だと認めるのなら、本当の奇跡なのだろうが、実際には彼を支援するというよりも、現実的な範囲内の回復だったのを知って、彼の活動を温かく見守っているのだろう(彼の入院中のカルテ記録を載せれば良かったと思われるが、それをしたら、別に奇跡ではないことが判明してしまうので、載せられなかったと思われる)。
他にも疑問点はいろいろあったが、興味を持って読んでいた。

私は知っているキリスト教牧師に尋ねてみた。彼の著作の中にはイエスの名が一度も出てこないが、彼の臨死体験は本物なのだろうか?と。牧師にもよくわからなかったようだ。私はこういう体験は本人に悪気はなくても、実際は悪魔から騙されているものなのではないか?と尋ねた。牧師はそうかもしれませんねと答えた。

はっきり言って、こういう謎に正確に答えられる人は誰もいないだろう。イエスや神でない限り、人に真実は見えないし、今はまだ知る必要もないだろう。そもそも、それよりももっと知るべきことがあるし、もっといろんなことを経験していくのが、人の生きる目的だと私は思う。

彼の本の中で一番の疑問は(彼の著作に限らず、全てのスピリチュアル関連著作にも言えることだが)、神に会って、直接会話できたのなら、「この世界はあるのか?自分は何故存在するのか?」という疑問を何故しないのかということだ。彼は、世界はすべてつながっている、人は皆、神を中心としてつながり合っている、そしてこの世界の全ての者が神から愛されているんだということを学んだようであるが、これでは以前からある宗教・哲学上の問題(何故戦争があるのか?何故理不尽に思えるような苦しみがあるのか?何故おさなごが亡くなるのか?人が生きる意味は?など)は全く解決できず、事態の紛糾は避けられない。革新的で普遍的な真理を得たような体験ならば、その体験の真偽はさておいても、価値のある体験であると私は考える。

この本に対するアメリカの牧師の反論もある。

A Christian Rebuttal to Dr. Eben Alexander's Proof of Heaven, A Neurosurgeon's Journey into the AfterlifeA Christian Rebuttal to Dr. Eben Alexander's Proof of Heaven, A Neurosurgeon's Journey into the Afterlife
(2012/10/27)
Robert Alan King

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